水滸伝

最近自分の中でまた衝撃的な思い出が増えたので久しぶりに更新します。
最近ずっと暇な時間は今年また新しく放送された中国の新水滸伝をずっと見ていました。
今まで三国志は好きで、作家を変えて読んだりしていたのですが
水滸伝はなぜか躊躇していました。
なぜ躊躇していたのかというと、本当の史実に沿った話ではないから、わけわからんファンタジーになっている=私の歴史物に対するイメージが壊れるという激しい思い込みがあったからです。あとそのドラマの話の長さが少しネックでした。全86話ですから。今まで見たことがない数字。(中国や韓国のドラマでは結構普通の数字なんですが)でも、twitterのフォロワーさんで面白い面白いとおっしゃっている方もいたので、ものは試しに見てみる事にしました。
以下は私の個人的なまとめです。私はこのドラマ以外の水滸伝の知識は全くといって持っていませんので、皆さんの知っているものとは話が違うこともあると思いますが、そこはご了承ください。

以下ネタバレ

最初はわけがわからなかった

まず中国語の時代劇を見るのも初めてだったので、字幕を追ってもわからないところがたくさんありました。いきなり場面も変わるしで、最初の頃はずいぶんとwikipediaさんにお世話になりました。
水滸伝は舞台は宋代の話。「忠義を大切にする宋江」が主人公です。あれ、その肩書きなんか劉備と似てる。だから劉備のように一国を作ろうという野心家の男の話かと思ってましたが、そうではありませんでしたね。あくまでも朝廷に対してはむかう意思はありませんよ〜といいながらでも汚い役人は懲らしめる。みたいなスタンス。宋江は最初は普通に地方の役人として出てきます。そして1,2話出てくるとすぐに林沖や智深の話にすっ飛んでしまうので、本当に主人公なのか疑っていました。後半からはずっと主人公でしたが。

兄弟がどんどん増えていくよ

この水滸伝に出てくる108人の好漢はお互いの事を兄弟と呼び合います。兄弟になるプロセスは「戦う」→「どっちかが負けを認めて跪く」→「兄弟!」もしくは「名乗る」→「あなたがかの有名な!」→「兄弟!」こんなんです。そして祝い酒へ突入。本当に酒好きですね。

梁山泊に入山するきっかけ

梁山にいくということを「落草」といいます。何らかの罪を犯して、堂々とお天道様の下で暮らせなくなるってことですね。大体は「政敵のねたみで罪をなすりつけられる」もしくは「喧嘩っ早くていざこざを起こす」→「一応自首して地方へ飛ばされる」→「道中、服役地で命の危険に遭い逃げる」という感じです。自首せずそのまま逃げてくる人もいるんですが。

衝撃的なラスト

最初に小耳にはさんでいた情報では「最後は全滅」という話だったので、政府にあらがってそのまま殲滅させられるんだろうかと思っていました。宋江は108人揃ったころから朝廷に認めてもらって全員を無事に生かそうと「招安」を計画していましたね。そして最後まで見ていたら生き延びていく人も結構いるんですね。宋江の最後は朝廷から賜った毒の酒を毒と知りながら飲んで死ぬ、というものでした。作中の宋江の忠義を前面に押し出したキャラクターからは予想できる最後ではありましたが、必死にやって朝廷に入った結果がこれっていうのは無情な気もしますが、宋江はこれで一応義を貫いて最後は逆族としてではなく忠義の士として死ねたことになるから満足なんでしょうか。これはこれで悲しい最後だと思います。うう…

魯智深が死んで、宋江鉄牛が死ぬところでもう結構泣いてたんですが、更に呉用の死が衝撃的すぎて(死ぬって知らなかった)嗚咽を漏らしながら泣きました。恐ろしい…水滸伝

覚えた中国語

今回このドラマを見たことによって今まで決して教科書からは得ることのできなかったちょっと古臭い言い回しを覚えることができました。たまにはこういうのを見るのも必要なんですね。

覚えている限りの登場人物の印象

宋江

主人公の宋江です。忠義の人として描かれました。同じく三国志の義の人と言われる(という私のイメージ)劉備と違うというのは、宋江が結局最後まで忠義を貫いたというところですね。話とは関係ないですが彼が低い声で「ふっふっふ」と笑う時は優しさ半分、邪悪さ半分という感じでしたね。最後はひたすら兄弟の活路を求めていました。

呉用

最初の頃からでてきた呉用に終始首ったけでした。いつもひょうひょうとしていて、話す時も激高することもなく、特に目で語ることが多かったように思います。その美しい顔にはまってしまって、実は今もまだ呉用の幻影から抜け出せないでいるんです。最後に宋江の墓の前で「私も哥哥とあの世で会いとうございます」といったセリフからも、宋江に対する兄弟の愛を感じます。

花栄

困った時はこの人、という感じでいつも出てきてくれるので見ていて安心していました(笑)出てきたときから宋江を慕っていて、仲間の危機を救ったことも多数。最後は呉用と一緒にこの世を去ります。

林沖

強かった。結構悲惨な人生でした。あと戦いの時はいつも冷静で安心感がありました。

鉄牛

いつも子供のようにふるまって、好きなことを好きなだけしてました。こいつが来るとロクなことがない…と呉用が鉄牛に厳しく当たるのもわかるな〜と思ってました。そういうわけで、あんまり好きじゃありませんでしたが、ラストは反則ですね。

柴大官人

敵地にスパイに行った時も頭の花を取らない柴大官人には敬服。顔が好み。

燕青

この人と卢员外の主従愛も素敵ですね。最後は離れてしまったんですが。

戴宋

足がめっちゃ早い人。宋江と一緒にとらえられて、梁山泊の人が助けに来た時は「早くしてくれ!」なんてちょっとわがままなやつだななんて思いました。髪型シュール。もう何よりも髪型に衝撃を受けた。

朱貴

顔めっちゃタイプ

楊志

この人も不幸。生辰纲を呉用たちに奪われて、それをずっと寝に持ってて呉用と顔を合わすたびにねちねちと文句を言っていたのが印象的です。最後は呉用の粘り勝ちで和解。

魯智深

最初の方に出てきた。肉屋の親父をなぐり殺しちゃって逃走し、和尚になるけどお酒がやめられずに寺から追い出され放浪。林沖に奥さんを頼まれたけど行ったら時すでに遅し。そして禁酒。豪快なキャラクターでした。酒飲まなくなってからは理性的になった感じ。「ハハ!あ〜いや」とよく言ってました。

まとめもあるぞ

ツイッターでずっとつぶやいていたまとめです。見直すと多分見始めてすぐに呉用にはまってるのがお分かりいただけるかと思います。くだらなさすぎる…。

新水滸伝を見ていた1ヶ月の記録 - Togetterまとめ