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春去春又回

[中国][李宗翰][ドラマ]
まだまだ李宗翰祭りが終わらない私はついにこのドラマに手を出しました。
本当は射雕英雄传って言うのを見てたんですけど、
もう気になって気になって全然見る気にならなかったのでいっそのことと思いこちらを見ることにしました。
後半20話は2日で見たよ。

話のあらすじ

とある農村の何の変哲のない兄弟のところへ、上海からの使者が。
なんと、兄弟のうちの一人が上海の大富豪の息子だったのです。
そして家族が上海へ行くことにより、運命の歯車が回り始めます…

以下ネタバレを含む個人的な感想


張来福


この話の主人公。頭は悪くない、正義を貫こうとする。でもあまりにもまっすぐで白すぎるくせに、自分の不幸は誰にも教えないもんだから、結果的に周りの人を苦しめることになる。これは終始一貫した彼の性格だった。来福の時は码头で働いていることを親に知らせず、親に罵られても本当の事を言わなかった。その結果、その事実を知ったお父さんがひどく悲しんでしまう。そして他人の事を大事にするすごくいいやつ。子として、兄として本当にしっかりしている。でもそれがあだとなって両親が死ぬ。

張長貴

朱子貴として上海に行く前にも一時の欲で人を殺して、その時もどうしよう、どうしようと兄来福に懇願して身代わりにさせた。そのあと青青も兄貴がいない間に、慰めてたらそういうことになっちゃったんだよ、俺、一生幸せにするって誓うよ!と言って来福をひかせた。最後の方考えたらこのキャラクターも終始一貫していた。

上海

金と権力の渦巻く街、上海で朱子貴として余家に入り込んだ長貴は沈心池のアドバイスを受けて余家にどんどん入り込んでいく。それと同時に都会の、それも豪華な暮らしのうまみを忘れられなくなり、人間としても歪んでいく。沈心池もまた、その一人だったなと思う。そして金や、自分の欲望にくらんで正義が行えない人がものすごく多かった。沈心池ははじめその地位と、自分の保身のために両親殺しの犯人として子貴をあげられなかったし、創世は紫君を得たいがために来福を身の潔白を証明してやれなかった。あの弁護士は金をもらって動かなくなるし、本当に人間の弱いところをモロに描いた作品だった。すごくここのところは嫌悪感があったけど、現実はこんなものなのかもしれないとも思う。やはりみんなどこかで自分がかわいいし、周りは正義を行えと言うけれど自分や、大切なもの(お金でも人でも)を守るためだったら何でもやってしまうと思う。その人間臭さが臭豆腐並みにすごかった。

朱子

田舎の純朴な青年が狂ったのが朱子貴。金、権力、女にどんどん魅了されていって、自分の地位を守ろうとするあまり、両親を殺してしまう。これは本当に朱子貴にとって意外な出来事だったのだけど、それ以降のやり方が卑劣。他人の弱みを握り、どんどんと兄の来福を追い詰め、死に追いやった。その後はどんどん追い詰められていく。自業自得じゃ。この人の憎たらしい役は本当にうまい。

程万里


来福として死んだことになった5年後に、父と母を殺された復讐を誓い戻ってくる程万里。完全に復讐の鬼になり、邪魔するものは皆排除するのかと思いきや、来福としての部分も残っていた。というか、万里だったのは結局最初のところだけで、あとは皆に正体ばれていた。みんなのためを思ってわざと悪役を引き受けたりと冷徹になりきれていない来福、という役というのが正しい気がする。

ハッピーエンド?

最後来福は子貴を許そうとするのだけど、自分のしたことに耐えきれなくなった子貴が自殺する。そして来福も上海を去り田舎の教師に。そしてそこへ紫君が訪ねてきてハッピーエンド…みたいな感じになるのだけど、よく考えるとこの二人以外は皆アンハッピーエンドで終わっている。沈心池は牢獄、子貴は死んだ、蘇三強も死んだ、創世も紫君と別れた…と、なんだか手放しでは喜べない。そもそも復讐だったら人何人も殺してもいいんかい。親を殺された!!っていうのはわかるんだけど、その復讐の代償はすごく大きかったのではないかと思う。だからこれは私から見たらハッピーエンドには思えない。本当、やるせね〜感じです。

蘇三強


中国っぽいキャラクターだなあと思ったのがこの人。最初、来福が港で働いていた時のボスで、すごく嫌なやつだったんだけど、来福の分け隔てなく接する態度にすごく感動しちゃって、勝手にお前は俺の弟だ!と言ってくる。港の仕事がなくなった時、来福は人力車の仕事をしていたんだけど、無理やり新しい港に連れていき車を水に沈めて、俺と仕事をしとっていう。そのシーンが本当に愛らしかった。来福が死んだという知らせを聞いてから、机に杯を2つならべて語りかけるように酒を飲んでいるのが本当に痛ましかった。
最後、来福は彼を青青と上海から離そうとして、わざと殺そうとするんだけどこの人はそんなこと信じないのね。しかも俺はもう来福のために死ぬって決めてるんだと。でも心の底では来福が俺を殺すわけないと信じていたみたい。運悪く子貴の襲撃に遭い、病院で瀕死の状態で来福に会った時、お前を恨むぜ…と何回も何回も言って、死んでいった。これは本当に悲しいことだよ〜。誤解されたまま死なれて、青青の誤解は解けたけど、蘇三強にはもう何も言えないもんな。これは本当につらい出来事だと思う。
さっきこの作品は人間の弱い部分をよく描いていると言ったけど、この人だけはそういうものに屈しなかった数少ない登場人物でもある。理想的すぎる。でも、だから好きなのかもしれない。

泣き続けた

22話くらいからはずっと泣いていた。このドラマの最大の特徴は、毎回泣けるシーンがあること。後半は全部シリアスだということ。毎回泣けるシーンがあったのはドラマのせいじゃないかもしれない。ちょっと、最近一人がさみしくなってきただけなのかもしれない。でも泣けたなあ。

中華系女子?

やっぱり中華系女子は怒るとフンフン言うんだね。あとすごく子供っぽいところで怒る。そういうのが人気なのかな。青青や大姐やお母さんみたいに大人しい人もいるけどね。極端やな〜と思う。

日本鬼子登場

何か後半来福を助けたいって出てくる日本人。実は上海進出をもくろむ日本軍で…ということだけど数話でこのエピソード終わってわけわからんちん。来福も「復讐のために民族を裏切るわけにはいかない!」って話大きくなってるし。この日本人の子貴への接触はなく、まじで意味わからん設定だった(本当はわかってるよ、れきしてききょーいくのためよね…)

まとめ

はい、このドラマも李宗翰素敵でした。でもこれはふつくしいの類には入らない。軍師は何度でもみなおそうと思うんだけど、これはもうつらいのもあって一度見たら十分かな、という感じです。何より役柄的には蘇三強が本当にいい味出していたので、このドラマの一番は彼にあげたいです。笑
残念だったのは程万里が帰って来てから、もっとスリルある攻防戦があるかと思いきや、結構早く資金が尽きるし、銃撃戦で殺し合いしてたことかな。5年前は一人殺しただけで結構な騒ぎになってましたよね…。まあそんなんで若干の疑問を抱きつつも、見てよかったと思えるドラマでした。